Tsuguインタビュー 3
写心の学校、自分の向かいたい方向を見つける場所―――――――
ーーー写真の学校も盛りだくさんだね。実際ね、どういう・・・
カリキュラム?
ーーーうん、言える範囲で。
いや、言えないことはないんだけど、考えてないからまだ。いまはまだね、いろんな妄想を集めてる。一回文章化はするけど、でもその通りにならないと思うけど(笑)。俺がやりたいこと、伝えたいことっていうのは、書くけど。まぁ、本当にカメラの技術的なことはもちろんやるし、みんな抱えてる悩みっていうか、進みたい方向に進むためにはどうすればいいか、とかの話もするだろうし。参加した本人たちにフィットする授業をやると思う。
そうすると卒業するときには、みんなが自分の向かいたい方向とか、やりたい方向に進み出してくれれば一番いいなぁって・・・嬉しいなぁって。だから、こうなってほしいなぁっていうのはあるけど、そこにポイントを置いているわけでは、あんまりないかなぁーー。
参加した人たちが自分の方向を掴んでくれれば、別に俺はいいと思うから、自分でね。参加したけど動かない人は動かないだろうし。それはね、動かないって決めてはないだろうけど、動かない選択をするのはその人。で動かない結果ができたら、それはそれでいいんじゃないかな。参加する人が決めたら決めた分だけ動くというか、変わるカリキュラムというか授業になるんじゃないかな。
ーーーうんうん。
だから、「変えてもらおう」みたいので来たら全然変わらないだろうし。「ここに来たら何かなるんじゃない」とかって思って来たら、大変かもね。自分からこうしたい、こうなりたいって思っていたら、それ以上の変化は起こると思うし。
俺のモチベーションとしては、第1期をやるときと同じかそれ以上の気持ちで。今回、なんか本当に、新しい「写心の学校Ⅱ」みたいな気分かな。リニューアル。多分、やるようなことは似てるっちゃ似てるんだけど。気分的には全然、今までのやり方とは変えるだろうし。蓋を開けてみれば「一緒じゃん!」って言われるかもしれないけど、違う。
ーーー楽しそうだね。
楽しくなると思うよ。だから、「写心あんま興味ないけど、なんか変わりたい」とか、こういうふうな変わりたい姿があって、Tsuguのところで学びたいっていう人が来ても、面白くなるんじゃないかなぁって、思うけどね。それをカメラを使ってやるところが面白いと思うし。
写心ってね、一生使える技術だから。
そういう面でも、2度美味しいというか。自分のやりたいことも明確になるというか、人生を楽しくする術も見つかって、写心の技術も身につく。そんなふうになると思う。
写心に出会い、世界が色鮮やかに―――――――
ーーー写心は瞬間を保存できて、すごくいいなぁと思う。
写心を撮ることで、いろんなことが細かく繊細に感じられるというか。それが分かるだけでも、今まで自分が生きてきた空間とか身の回りのことが、違って見えると思う。
俺、写真初めて世界が色鮮やかになったから。
何気ないことに気づけるようになったことが、一番おっきいと思うし。普段生きてて、雲の高さなんて気にしないし、空の色もそんな見ないし。そこら辺に生えてる草とか葉っぱとか花がどういう形してるかなんて気にも留めなかったし。花は花でしかない。それが少しづつ興味が出てきて、「ああ、素敵なんだ。かわいいな。綺麗だな」ってなった。ちょっとずつ形が違うんだなって。そういうことに気付けて、自分の心が豊かになったなぁーと思ったし。
花を見ていられる余裕がある人になれたんだって。花を見て綺麗だなと思える心。
ーーーそういったことが分かるって、とてもいいね。
そうねー。俺が人物写真撮ってる時って、本当にぼけっとしているように、見えると思うけど、めっちゃ見てるしね。
ーーーでなきゃ撮れないもんね。
そそそ。ただ遊んでるんじゃないんですよ、と(笑)。
ーーー娘が「ああ、Tsuguさんいなくなったーと思ったら遠くに行ってたりね。ふっと気がついたら近くにいて」とか。全然(存在が)わかんなかった、と言っていた。
そういう、空気になるのが得意なわけでございますよ。
ーーーうんうん、Tsugu特有の空気の出し方。
馴染む。
ーーーそう!存在感あるのに、馴染んでる。
消すわけじゃないんだよ、馴染む。空気になる。
ーーーそうそう。そんな感じ。気配を消してるわけじゃないのに。
気配消されると、不安になるじゃない。気配はなんとなく感じてて、でも邪魔されない。
そうね。忍者です(笑)。・・・忍者じゃないな(笑)。
ーーー忍者じゃないねー。なんだろうね。
自然になる。
ーーー本当、その場の環境に溶け込むというか。そんな感じがする。
確かに。
一生、写心撮影の前線。一生、プレイヤー―――――――
ーーー今年もう半分過ぎましたが、後半戦はどんな半年にしたいですか?
後半戦ねー。1年通して「撮る」っていうところを、前半戦と同じ量をやっていきたいなぁと思ってるし。100人撮影ではないけど、50人を11月にはやるし。8月8日の「1日100人」があって、写心の学校があって。他はまだ今は考えてないけど、あともう1発くらいは何か花火が上がるといいな。
ーーー本当に今年は、お祭りじゃないけど盛りだくさん。
ねー。ペアで100組とかも面白いよね。
ーーー男女?じゃなくて?
いやー好きにしてもらっていいんじゃない。でも疲れそうだなぁ。ペア100組、無理かなぁ・・・。
ーーーペア50組?
うん、ペア50で、100人だもんね。それは、ありかなぁ。親子でもいいし、友達でもいいし、カップル、夫婦、とかさ。ペアってのがポイントだよね。3人とか4人じゃない。
ーーーペアの方がより親密だし。
空気でるもんね。
ーーーうんうん。じゃあ、後半戦も突っ走る感じで?
そうね。多分年内か来年には法人化、会社化しないと。
ーーーそうだねー。そろそろしておかないと、いろんな意味で。
つぐ社長。つぐ社長ってなると、「桃鉄」っぽくない?
ーーー(笑)
「サイコロ振る準備ができました」(笑)
ーーー(笑)楽しみだね、本当にね。
まぁねー。でもおっきくしていくつもりもないし。全部俺がやることだから、撮影とかね。俺が売り物だし誰かにやってもらおうとか、組織にして何かをやるっていう意識もないし。
ーーーずっと現場を踏んでいたい?
一生プレイヤーだと思う。ビジネスの勉強会とか行って、プロデューサーとかフィクサー的な人といっぱい会って話ししていても、「ああ、プレイヤーだな」と。一生プレイヤーかなって思うしね。後ろに入った方が稼げるけど、違うかな。自分が前線に立っていたい。フォワードですよ。点取りに行く。
本気で一緒に遊ぼう!―――――――
ーーーうん、素敵ね。では、最後の最後、何かみなさんに向けてメッセージはありますか?
これだけは伝えたいなぁ、聴いてほしいなぁ・・・
(しばらく考えて)
「1回撮られに来てください」みたいな感じじゃないかな。1回撮られに来たら、2回撮られに来てください♪そしたらまたなにか見えて、「私って、へぇー」って思うんじゃないかな。それでまたきっかけができて、その人が変わるというか進化するというか成長する、そのきっかけは提供できると思うので。
1回撮られに来てください。
もっと、やってること楽しそうだなとか、もっと関わりたいと思った人は、学校とかマンツーマンのレッスンとか、色々関わってもらえたらいいなぁと思うし。何かしら刺激を与えられる人だと思うし、僕自身が。
ーーーTsuguの「撮られに来てください」には、本当に撮られに来て欲しい想いが感じられる。仕事だからじゃなくて。「撮られに来てくれたら絶対何か変わるよー」とか「いいことがあるから来てー」って本当に思ってることが伝わってくるのね。言葉に嘘がない、それがすごく強みなんだろうなって思います。
そこら辺ってね、「一緒に遊ぼうよ」みたいな感じなんだけどね。だから気軽に来てもらえたらいいと思うし。気軽なんだけど「すごく準備して遊ぼうよ」みたいな。本気で準備して、本気で遊ぼう、みたいなね。だからより楽しいもの、素敵なもの、素敵な時間になるんだろうなぁって思ってる。
(インタビュー完)
インタビュアー・文:佐藤美の